中1の数学で最初にぶつかる壁、それが正負の数の計算だ。特にまちがえやすいのが符号。「−4 − 3」や「3 − (−2)」のようなひき算と、「(−3) × (−2)」のようなかけ算で、符号がこんがらがりやすいんだ。
正負の数の計算は、文字式・方程式・関数でもずっと使う土台になる。この記事では、ひき算の符号の直し方と、なぜマイナス×マイナスがプラスになるのかを、まちがえやすいパターンと一緒に確認していくよ。
まずは実力チェック。この3問、パッと解ける?
考えてみて。ノートに書いてもいいよ。
- −4 − 3 = ?
- 3 − (−2) = ?
- −7 − (−4) = ?
答えは順番に −7、5、−3。全部合ってたら符号の基礎はバッチリ。1つでも迷ったり間違えたりしたら、この記事はキミのためのものだ。まずは、ひき算でつまずく3パターンを順番に潰していこう。
ひき算でまちがえやすい3パターン
①「−4 − 3」を「−1」にしてしまう
マイナスの数からさらに引くのに、なぜか4から3を引いてしまうパターンだ。
−4 − 3 = −1
(4と3を引いて、なんとなくマイナスをつけた)
−4 − 3 = −4 + (−3) = −7
(引き算を足し算に直す)
なぜ間違うのか? 頭の中で「4と3」という数字だけを見て、符号を後から適当につけてしまうから。数直線でイメージするとハッキリする。−4の位置から、さらに3つ左(マイナス方向)に進むから、−7だよね。「正の数を引く」=「左に進む」と覚えておこう。
②「3 − (−2)」で符号が変わるのを忘れる
「マイナスのマイナスはプラス」ってフレーズ、聞いたことあるよね。でもいつプラスになるのかがあいまいだとミスる。
3 − (−2) = 1
(3から2を引いてしまった)
3 − (−2) = 3 + 2 = 5
(引く数の符号を反転させる)
なぜ間違うのか? カッコの中のマイナスと、引き算のマイナス、2つのマイナスを頭の中で処理しようとして混乱するんだ。だから頭の中でやらない。必ず手で1段書く。数直線で見ると、負の数を引くときは右に進む(3から右に2進んで5)。①の「左に進む」とは逆向きになるんだ。
3 − (−2) = 3 + 2
とカッコを外した式を1行書く。「− と − が並んだら +」に直すだけ。この1行を書けば、符号の見落としを防げる。
③ ①と②が混ざる「−7 − (−4)」
山場がこれ。①と②が1つの式に同時に出てくると、途端に手が止まる。
−7 − (−4) を解いてみよう。これはさっきの実力チェック3問目だ。
手順はこれだけ。
−7 − (−4) = −7 + 4
ステップ2:符号を確認する
「マイナス7」と「プラス4」。符号が違う(+と−)ね。
ステップ3:符号が違うときは、絶対値の大きい方から小さい方を引いて、絶対値の大きい方の符号をつける
7 − 4 = 3。絶対値が大きいのは −7(マイナス)だから → −3
ポイントは、難しい式ほど頭の中で暗算しないこと。「カッコを外す1段」を書くだけで、ミスは減らせる。急がば回れだよ。
たし算・ひき算の符号のルール(保存版)
② カッコの前がマイナスなら、中の符号を反転(−(−2) = +2)
③ 同じ符号どうし → 絶対値を足してその符号
④ 違う符号どうし → 絶対値の大きい方から小さい方を引いて、絶対値の大きい方の符号
⑤ 迷ったら数直線。マイナス方向は左、プラス方向は右
※絶対値=符号をとった数の大きさ(−7 の絶対値は 7)
「なんでマイナス×マイナスがプラスになるの?」
ひき算の次は、かけ算の符号。ここでよく出てくるのがこの疑問だ。
まずは、かけ算で間違えやすいパターンを確認してから、理由を見ていこう。
かけ算でまちがえやすい3パターン
① (−) × (−) を「マイナス」にしてしまう
(−3) × (−2) = −6 ← よくある間違い!
マイナスが2つ並んでるから「マイナスだろう」と思ってしまうんだよね。
② (−) × (+) と (−) × (−) を混同する
| 計算 | 正しい答え | よくある間違い |
|---|---|---|
| (−3) × (+2) | −6 | +6 |
| (−3) × (−2) | +6 | −6 |
この2つは逆にしてしまいやすい。
③ 3つ以上のかけ算で符号がわからなくなる
(−2) × (−3) × (−1) = ?
マイナスが3つ。こうなると、答えの符号がどっちになるのか迷いやすい。
マイナス×マイナス=プラスの理由
「借金が消える」で考えてみよう
こんな場面を想像してみて。
- マイナス(−)= 借金
- ×マイナス(−)= なくなる
「3万円の借金(−3万円)」が「2回なくなる(×(−2))」としたら?
→ 借金がなくなるんだから、6万円分お得(+6万円) だよね。
つまり、悪いもの(−)が消える(−)のは、良いこと(+) ということ。
数直線で確認してみよう
もう少し数学っぽく説明するね。
かけ算の「×(−1)」は、数直線上で向きを反転させる操作なんだ。
- (+3) × (−1) = −3 → +3の向きを反転 → −3
- (−3) × (−1) = +3 → −3の向きをさらに反転 → +3に戻る!
つまり「反転の反転」で元に戻るということ。180°回転を2回やると360°で元の向きに戻るのと同じだよ。
(+) × (−) = −(反転 → マイナス)
(−) × (+) = −(反転 → マイナス)
(−) × (−) = +(反転の反転 → プラスに戻る!)
覚え方:同じ符号どうし → プラス、違う符号 → マイナス
3つ以上のかけ算は「マイナスの個数」で決まる
さっきの③、(−2) × (−3) × (−1) を解いてみよう。
コツ:マイナスの個数を数えるだけ!
- マイナスが偶数個 → 答えはプラス
- マイナスが奇数個 → 答えはマイナス
(かける数の中に0が1つでもあるときは、答えは0になるよ)
(−2) × (−3) × (−1) → マイナスが3個(奇数) → 答えはマイナス
数字の計算:2 × 3 × 1 = 6
→ 答え:−6
マイナスが2個 → 2回反転 → 元に戻ってプラス
マイナスが3個 → 3回反転 → またマイナス
マイナスが4個 → 4回反転 → プラス
反転を繰り返すだけだから、偶数回で元に戻り、奇数回でひっくり返るんだね。
符号を先に決めてから計算しよう
「マイナスが多い → 答えもマイナスっぽい」
「なんとなくの感覚」で符号を決める
(−4) × (−5) = −20 ← ✗
①符号を先に決める
マイナス2個 → 偶数 → プラス
②数字だけ計算
4 × 5 = 20
→ 答え:+20 ← ✓
ポイントは「符号」と「数字」を分けて考えること。 これだけで計算ミスを減らせるよ。
練習問題にチャレンジ!
実際に手を動かしてみよう。ひき算はカッコを外す1段を書いてから、かけ算は符号を先に決めてから計算してね。
【問題1】 −5 − (−8) − 3 =
【問題2】 (−7) × (−4) =
【問題3】 (+5) × (−6) =
【問題4】 (−2) × (−3) × (+4) =
↓ 答えはこの下 ↓
解答
【問題1】 −5 − (−8) − 3 = 0
- カッコを外す1段:−5 − (−8) − 3 = −5 + 8 − 3
- 前から順に:−5 + 8 = 3、3 − 3 = 0
【問題2】 (−7) × (−4) = +28
- マイナス2個 → 偶数 → プラス
- 7 × 4 = 28
【問題3】 (+5) × (−6) = −30
- プラスとマイナス → 違う符号 → マイナス
- 5 × 6 = 30
【問題4】 (−2) × (−3) × (+4) = +24
- マイナス2個 → 偶数 → プラス
- 2 × 3 × 4 = 24
全問正解できたかな?もし途中で符号がこんがらがったら、それは頭がちゃんと働いてる証拠。間違えたところをもう一度解き直そう。覚えようとダラダラ眺めるより、すぐ解いて・間違えて・直す。このサイクルを回していこう。
まとめ:テストで符号ミスしないために
2. マイナス×マイナス=プラス(反転の反転で元に戻る)
3. かけ算は符号と数字を分けて考える(先に符号を決める → 次に数字を計算)
4. 3つ以上のかけ算はマイナスの個数で判断(偶数→プラス、奇数→マイナス)
正負の数の計算は中1の最初に習うけど、中2・中3の計算でもずっと使い続ける土台のルールだ。ここが曖昧なまま進むと、方程式でも関数でも符号ミスで点を落としやすくなる。
逆に言えば、ここでしっかり身につければ、この先ずっとラクになる。
「なんとなく」で計算してた人は、今日から「カッコを外す1段を書く」「符号を先に決める → 数字を計算」を意識してみてね。
正負の数の計算に不安がある人、テスト前に総復習したい人は、お気軽にお問い合わせください。一人ひとりのつまずきポイントに合わせて指導します。
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