「質量は保存されるって習ったのに、問題では軽くなってるじゃん!」

中2理科の質量保存の法則で、よくあるのがこのパニックだ。化学変化と質量のところは、定期テストでも入試でもよく問われる。しかも「覚えてるのに点が取れない」となりやすい単元なんだよね。

今日は、つまずきやすい3つのパターンを「気体がどこへ行ったか(どこから来たか)」という1つの視点で全部つぶしていくよ。これが分かれば、化学変化の質量の問題で迷わなくなる。

この記事のゴール
「密閉だと変わらない」「フタを開けると軽くなる」を、丸暗記じゃなく“理由”で説明できるようになること。理由が分かれば、初見の問題でも迷わない。

そもそも質量保存の法則ってなに?

ひとことで言うと——

質量保存の法則
化学変化の前後で、反応に関わった物質全体の質量は変わらない。
理由:化学変化では原子の組み合わせが変わるだけで、原子そのものは消えたり生まれたりしないから。

ここで超大事なのが「全体の」という言葉。原子は1個も消えない。だから「全部ひっくるめた質量」は絶対に変わらない。

じゃあなぜ問題では軽くなるの? となるよね。ここが最大の落とし穴なんだ。

👦
先生、保存されるって言ったのに、うすい塩酸に石灰石入れたら軽くなったんだけど!ウソじゃん!
👨‍🏫
いい疑問だ。軽くなったぶん、どこへ行ったと思う?……消えたんじゃない。「気体」になって空気中へ逃げたんだよ。逃げた気体も“全体”に入れたら、ちゃんと同じになる。

つまり「保存されてない」んじゃない。逃げた気体を数え忘れてるだけなんだ。

つまずきパターン①:密閉とフタ開けを区別していない

テストでもよく問われるところだ。

判断のルールはたったこれだけ👇

気体が関わる反応の鉄則
・密閉(容器を閉じたまま) → 気体も容器の中に残る → 質量は変わらない
・フタを開ける/開放のまま → 気体が外へ逃げる → 逃げた気体のぶん軽くなる
よくある間違い

「化学変化=質量保存だから、いつでも変わらない」と暗記。フタを開けた問題でも「変わらない」と答えて×。

正しい考え方

まず「気体が出る反応か?」「容器は閉じてる?開けた?」を確認。開けたら気体が逃げる→軽くなる、と判断する。

例題1

うすい塩酸と石灰石(炭酸カルシウム)を密閉容器に入れて反応させた。気体(二酸化炭素)が発生したが、容器のフタは閉じたままにした。反応後、全体の質量は反応前と比べてどうなるか。

答え:変わらない。 気体は発生したけど、密閉容器の中に閉じ込められたまま。容器の外に何も出ていないから、全体の質量はそのまま。

例題2

例題1のあと、容器のフタをゆっくり開けた。このとき全体の質量はどうなるか。理由も書け。

答え:軽くなる。 理由:発生した二酸化炭素が容器の外(空気中)へ逃げ出すから。

——この「理由を書け」は記述問題でよく問われる。キーワードは「気体(二酸化炭素)が容器の外へ出ていくから」。これを自分の言葉で書けるかが勝負だよ。

つまずきパターン②:「沈殿の反応」を気体と混同する

質量保存には、気体が出ないタイプの実験もある。代表がうすい硫酸と塩化バリウム水溶液(混ぜると白い沈殿=硫酸バリウムができる)だ。

👦
沈殿ができる反応って、白いのが下にたまるから…重くなる?軽くなる?
👨‍🏫
変わらないよ。沈殿は“固体になっただけ”で容器の外には出てない。気体みたいに逃げないからね。
見分けの一言ルール
「外に出ていく気体があるか?」だけ見ればいい。
・沈殿(固体)ができる → 容器の中に残る → 変わらない
・気体ができて開放 → 外へ逃げる → 軽くなる

沈殿の反応は、密閉でもフタを開けても質量は変わらない。なぜなら固体は空気中に逃げていかないから。ここを気体反応とゴッチャにすると、不要な「軽くなる」を書いて失点する。

つまずきパターン③:金属の酸化で「増えるぶん」を見落とす

スチールウール(鉄)やマグネシウムを空気中で加熱すると、質量が増える。「保存の法則なのに増えるの!?」とまた混乱するポイント。

よくある間違い

「燃やしたら軽くなるはず(灰になるイメージ)」と思い込み、増えた質量を説明できない。

正しい考え方

金属が空気中の酸素と結びついたぶん、重くなる。増えた質量=結びついた酸素の質量。

これも質量保存の法則の中で考えれば矛盾しない。「金属+酸素=酸化物」で、酸素が外から加わったぶん全体は重くなる。原子は消えていない。むしろ酸素原子が仲間に加わっただけだ。

計算で問われる形
銅0.8gを十分に加熱すると酸化銅1.0gになった。結びついた酸素の質量は?
→ 1.0 − 0.8 = 0.2g(増えたぶん=結びついた酸素)

「増えた質量=結びついた酸素」——この一行を体に入れておけば、酸化の計算問題は怖くない。銅やマグネシウムの質量の比(銅:酸素=4:1、マグネシウム:酸素=3:2)と絡めてもよく問われるよ。

3パターンを1枚で総まとめ

「全体の質量はどうなる?」早見表
① 気体が出る × 密閉 → 変わらない(気体も中に残る)
② 気体が出る × フタ開け → 軽くなる(気体が外へ逃げる)
③ 沈殿(固体)ができる → 変わらない(外に出ない)
④ 金属+酸素(空気中で加熱・酸化) → 重くなる(酸素が結びつく)
※ どのパターンも「逃げた/加わった物質まで数えれば、原子の総量は不変」=これが法則の本質。

結局、質量保存の法則でやることは1つだけ。「気体が外に出たか、外から加わったか」をチェックする。それだけで全パターン判断できる。

確認テスト(3問)

手を動かして確認しよう。答えはすぐ下にあるけど、まず自分で考えてね。

  1. うすい塩酸とマグネシウムを開放したビーカーで反応させ、水素が発生した。反応後の質量はどうなる?
  2. うすい硫酸と塩化バリウム水溶液を混ぜて白い沈殿ができた。密閉していないとき、質量はどうなる?
  3. 銅1.2gを十分に加熱したら酸化銅1.5gになった。結びついた酸素は何g?
答え
1. 軽くなる(水素が空気中へ逃げるから)
2. 変わらない(沈殿は固体で外に出ないから)
3. 1.5 − 1.2 = 0.3g

全部正解できたら、質量保存の法則はもう得点源だ。間違えた問題があったら、その場でもう一度——覚える時間より、解いて間違えた直後に解き直すほうがずっと頭に残る。これが「すぐテスト法」だよ。

おわりに

質量保存の法則は、暗記すると混乱するけど、「気体が出入りしたか」だけ追えば一発で整理できる。化学変化の質量はテストでもよく問われるから、3パターンを自分の言葉で説明できるようにしておこう。

化学変化がどうしても分からないときは、ろっく家庭教師に気軽に相談してね。つまずいている“ちょうどその一歩手前”から、一緒にほどいていくよ。

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この記事を書いた人:六田 佳志(ろっく先生)

福岡の個人家庭教師・学習アプリ制作者。生徒の「どこでつまずいたか」を毎週の指導で見てきた実例をもとに、テストで実際に失点しやすいポイントだけを解説しています。指導実例はT君の合格ストーリー、プロフィール詳細は運営者情報へ。