こんにちは、ろっく家庭教師です。
1学期の期末テストが返ってきて、中2の理科でこう言われた人、めちゃくちゃ多い。
「化学反応式、係数が合わなくて全部バツになった」
これ、毎年です。大野城市や春日市の中学校でも、1学期期末の理科は「化学変化と原子・分子」がガッツリ範囲に入るので、7月の夏休みの入り口でここを引きずってる子が本当に多い。
でもね、係数合わせは才能でもセンスでもない。やる順番が決まってるだけです。順番を知らないまま当てずっぽうで数字を入れてるから、いつまでも合わない。逆に言えば、順番さえ入れれば今日中に安定します。
そもそも「係数」って何を表してるの?
ここが分かってないと、この先ずっとフワフワします。
化学反応式のルールは、たったひとつ。
原子は反応の前後で、生まれもしないし消えもしないから。(=質量保存の法則)
じゃあ数が合わないときどうするか。ここで登場するのが係数です。
係数は「その分子を何個用意するか」を表す数字。分子まるごとの個数を増やすことしかできません。
これが分かってると、次のミスが自動的に消えます。
つまずきパターン① 化学式を勝手に書き換えてしまう
一番多いのがこれ。
水の電気分解、H₂O → H₂ + O₂ を合わせるときにやりがちなやつ。
右のOが2個で、左が1個…足りない!
→ H₂O₂ → H₂ + O₂
左のOを2個にして「合った!」
水はH₂Oと決まっている物質。H₂O₂にしたら、それはもう水じゃない(オキシドール)。
→ 2H₂O → 2H₂ + O₂
分子ごと増やすのが係数の仕事。
覚え方:小さい数字(添え字)は物質の名札。デカい数字(係数)は個数。名札は書き換え禁止。
つまずきパターン② 係数の「1」を書いてしまう
これ、内容は分かってるのに減点される、一番もったいないやつ。
- ❌
1Fe + 1S → 1FeS - ⭕
Fe + S → FeS
係数が1のときは、書かない。 これはお約束です。テストで「1」を書くと×にする先生、普通にいます。答えが合ってるのにバツって一番くやしいので、ここは今すぐ直そう。
つまずきパターン③ 順番がなくて堂々巡りになる
「Hを合わせたらOがずれて、Oを合わせたらCがずれて、また戻って…」
これで5分溶かして、テストで時間切れになる子がめちゃくちゃ多い。
原因はシンプルで、どこから手をつけるかが決まってないから。手当たり次第にやってるから、直したそばから壊れる。
ここからが本題です。
係数合わせの4ステップ
STEP2 それぞれを化学式に置きかえる(このとき係数は無視)
STEP3 一番複雑な物質(原子の種類・数が多いもの)を「1個」と決めて基準にする。そこから決まる原子を順に合わせる。HとOは最後まわし
STEP4 分数が出たら全体を2倍。最後に全原子を左右で数え直して検算
ポイントはSTEP3の「一番複雑なやつを基準にする」です。
一番ゴチャゴチャした物質が、係数を一番縛ります。そこを最初に固定すると、あとはドミノ倒しで決まる。逆に、単体(Cu、C、O₂みたいな1種類だけのやつ)から先に決めると、後から必ずずれます。
単体は一番自由に動かせる=最後に調整役として使う。 これが順番の理由です。
例題でやってみよう
例題1:酸化銅の還元(福岡県入試でも定番)
酸化銅と炭素の粉末を混ぜて加熱すると、銅と二酸化炭素ができた。化学反応式で表しなさい。
STEP1・2 物質名 → 化学式
CuO + C → Cu + CO₂
STEP3 一番複雑なのは CO₂(Cが1、Oが2)。これを1個とする。
→ 右のOが2個 → 左のOも2個必要 → CuOが2個必要
→ 2CuO + C → Cu + CO₂
→ 左のCuが2個になったので、右のCuも2個
STEP4 検算する。
| 原子 | 左 | 右 |
|---|---|---|
| Cu | 2 | 2 |
| O | 2 | 2 |
| C | 1 | 1 |
Cは係数1なので書かない。ここも忘れずに。
例題2:炭酸水素ナトリウムの分解
炭酸水素ナトリウムを加熱すると、炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素に分かれた。
NaHCO₃ → Na₂CO₃ + H₂O + CO₂
一番複雑なのは Na₂CO₃。 これを基準に1個とする。
→ 右のNaが2個 → 左のNaHCO₃も2個
→ 2NaHCO₃ → Na₂CO₃ + H₂O + CO₂
検算:
- Na:左2/右2 ⭕
- H:左2/右2(H₂O)⭕
- C:左2/右 1+1=2 ⭕
- O:左 3×2=6/右 3+1+2=6 ⭕
「Naを合わせたら、他が全部勝手に揃った」——これが基準を正しく選べたサインです。手当たり次第だと、この気持ちよさは絶対に来ない。
練習3問(手を動かして)
紙に書いてやってみよう。読むだけだと絶対にできるようになりません。
- マグネシウムを燃やすと酸化マグネシウムができた
- 酸化銀を加熱すると銀と酸素に分かれた
- 水素と酸素が結びついて水ができた
2. 2Ag₂O → 4Ag + O₂(右のO₂に合わせて左を2個 → Agが4個)
3. 2H₂ + O₂ → 2H₂O(Oを2個そろえると、Hが4個必要になる)
3問とも「酸素O₂は必ず2個セットでしか出てこない」のがカギです。だから酸素がからむ式は、O₂の2個に他を合わせにいくと一発で決まります。ここ、テストで超使えるので覚えておいて。
それでも間違えるなら、原因は「化学式」の方
係数の手順を入れてもミスが減らない子は、だいたい化学式そのものがあやふやです。
「酸化銅ってCuOだっけCu₂Oだっけ」で止まってたら、係数どころじゃない。
ここは覚える時間より、テストする時間を増やしてください。ぼーっと眺めて覚える時間は、頭がほとんど働いてません。
② 5分だけ眺める(ここは短くていい)
③ すぐ紙を隠して全部書き出すテスト
④ 間違えたものだけを、もう一度②③
⑤ 全部書けるまで繰り返す。翌日もう1回だけテスト
「覚える→テスト」の順で、テストの回数を増やすのがコツ。これは化学式にも英単語にも社会の用語にも、まるごと使えます。
最低限おさえたいのはこのあたり: H₂O、CO₂、O₂、H₂、N₂、NaCl、CuO、Ag₂O、MgO、FeS、Fe₂O₃、NaHCO₃、Na₂CO₃、H₂SO₄、HCl、NaOH
福岡県の入試ではどう出る?
福岡県の公立入試の理科は、大問3が水溶液まわり、大問4が金属の性質と反応という並びが定番になっています。しかも「化学反応式を書きなさい」で終わらず、実験の様子やグラフの読み取りとセットで聞いてくる。
つまり、こういう聞かれ方をします。
- 酸化銅と炭素の実験で、なぜ試験管の中の物質が赤くなったのかを式と結びつけて説明する
- 反応した金属の質量と、できた酸化物の質量のグラフから比を読む
- 発生した気体を石灰水に通すと白くにごる理由を書く
式・実験器具・気体の性質をワンセットにしてノートに残しておくと、中3の入試演習で丸ごと使えます。
係数合わせは、入試では「配点の小さい前半」です。でもここを落とすと、その後の計算問題が連鎖で全滅する。得点源というより、失点の入り口なんです。だから夏に潰しておく価値が一番高い。
まとめ
② 係数が1のときは書かない
③ 一番複雑な物質を基準に1個と決める。HとOは最後まわし
④ 酸素がからむ式はO₂の「2個」に合わせにいく
⑤ 最後に原子を数え直して検算(ここまでが1問)
化学反応式は、手順が全部見えている単元です。数学の証明や関数と違って、ひらめきがいらない。順番どおりに手を動かせば、誰でも必ず同じ答えにたどりつく。
だからこそ、夏休みの総復習でコスパが最強なんです。1日30分×3日あれば、2学期のスタートで「理科ができる人」の側に立てます。
まずは今日、上の練習3問を紙に書くところから。読んで分かった気になるのが一番あぶないので、必ず手を動かしてね。
福岡県(大野城市・春日市周辺)で、お子さんの理科や数学のつまずきが気になる保護者の方は、どの単元のどこで止まっているのか一緒に見つけるところからお手伝いします。お気軽にご相談ください。
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