英単語、ノートに何回も書いて覚えている子はいませんか?
私の生徒には、「見るのは30秒、あとは全部テスト」でやってもらっています。間違えた語だけもう一度テストして、最後にまた全部。○がそろうまで終わりません。
私は、暗記はテストで行うものだと考えています。眺めたり書き写したりしている時間は、「覚えたつもり」になりやすい時間です。答えを隠して言えるかどうかを試すと、覚えていない所がその場で分かります。
これも私の感覚だけで言っていることではありません。この記事では、テストで覚えることの効果を調べた研究を2つ紹介して、そのやり方のまま作った無料アプリ「英単語ノート」の使い方をお話しします。
研究①:一度言えた単語も、テストし続けると1週間後に残る
アメリカの研究者カーピックとローディガーは、大学生に、スワヒリ語と英語の単語の組み合わせ40組(たとえば「mashua=boat」)を覚えてもらう実験をしました。覚える段階では、「40組を読む時間」と「スワヒリ語だけを見て英語を答えるテスト」を交互にくり返します。その中で、一度正しく答えられた単語の扱いを、4通りに分けました。
組B:読むのはやめるが、テストは続ける
組C:テストからは外すが、読むのは続ける
組D:読むのもテストもやめる(「覚えたものは外して、覚えていないものに集中する」という、よくあるやり方)
覚える段階の進み方は、4つの組でほとんど同じでした。どの組も、最後にはほぼ全部の単語を答えられるようになっています。「1週間後にいくつ覚えていると思うか」を本人たちに聞くと、どの組もだいたい半分(40組中20〜22組)と予想していて、ここにも差はありませんでした。
ところが、1週間後に本番のテストをすると、結果は大きく分かれました。
差を生んだのは、一度言えた単語を、その後もテストし続けたかどうかでした。テストから外した組では、読み直しを続けても続けなくても、1週間後の結果はほとんど変わりませんでした。テストから外した組の一人ひとりの結果は10〜60%、テストを続けた組は63〜95%で、2つのグループは重なりもしなかったそうです。
もう一つ大事なのは、本人たちの予想がどの組でも同じだったことです。テストし続けると覚えていられることに、やっている本人は気づいていなかった、ということになります。
研究②:中学2年生の教室でも、小テストで成績が上がった
実験室だけの話ではありません。マクダニエルらは、アメリカの公立中学校で、2年生139人の理科の授業を使って調べました。
授業で習う内容のうち一部だけを、選択式の小テスト(答えるとすぐに正解が表示される)で出して、残りの内容は小テストに出しませんでした。そのあとの単元テストでは、小テストで出た内容の正答率が92%、出なかった内容が79%でした(実験1)。実験全体では、単元テストの成績が13〜25%上がり、その差は学期末や学年末のテストまで続いていました。
だから英単語ノートは、こう作ってあります
この2つの研究にあてはめると、英単語ノートの作りはこうなっています。
・間違えた語だけ、もう一度:間違えた語だけで再テストし、全部○になるまでくり返します
・一度言えた語も、最後にもう一度:全部○になったら「最終チェック」として、その日の語をもう一度ぜんぶテストします(研究①の「テストし続ける」)
・週に1回、まとめてテスト:「週テスト」で、その週に覚えた語をすべてもう一度テストします(研究①の「テストし続ける」)
・苦手な語は、3回続けて正解するまで残す:間違えた語は「苦手な単語」に入り、3回続けて正解するまでリストから外れません
「間違えた語だけテストする」だけだと、研究①の組Cや組Dのように、一度言えた語をテストから外すことになります。英単語ノートに「最終チェック」と「週テスト」があるのは、一度言えた語もテストし続けるためです。
実際の画面で見る、1日の流れ
1. ホーム:今日のテストを選ぶ
学年を選ぶと、その日のテスト(この画面では5個の単語)が出ます。「苦手な単語」と「今週のまとめテスト(週テスト)」も、ここから開きます。
2. 確認タイム:見るのは30秒だけ
5語を30秒だけ見て、「覚えた、テスト開始」を押します。見る時間を短くしてあるのは、すぐにテストに移るためです。
3. テスト:間違えた語だけ、もう一度
結果が出たら、間違えた語だけで再テストします。全部○になったら、最終チェックでもう一度ぜんぶテストして、クリアです。
4. 苦手な単語と週テスト
間違えた語は「苦手な単語」に残ります。週に1回は「週テスト」で、その週に覚えた語をまとめてテストしてください。
英単語ノートの中身
- 1日の単語数は 3・5・7・10・15 語から選べます(私の生徒は5語)
- 中1から大学受験レベルまで、11コース・約3,900語
- 入力/4択/ノートに書く、の3つのやり方で使えます
登録なし、完全無料です。
参考文献
- Karpicke, J. D., & Roediger, H. L. (2008). The critical importance of retrieval for learning. Science, 319(5865), 966–968.(本文)
- McDaniel, M. A., Agarwal, P. K., Huelser, B. J., McDermott, K. B., & Roediger, H. L. (2011). Test-enhanced learning in a middle school science classroom: The effects of quiz frequency and placement. Journal of Educational Psychology, 103(2), 399–414.(本文)
お子さまの成績アップ、一緒に目指しませんか?
無料相談はこちら